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「こんなことで電話していいのかな」と思ったことのあるドライバーさんへ

「こんなことで電話していいのかな」と思ったことのあるドライバーさんへ

電話すれば済むことなのに、その電話をかけるのが、いちばん気が重い。

「まだ終わらないの?」と言われそうで、もう少し自分で何とかしてから連絡しようと思ってしまう。

配送の仕事で、そんな思いをしたことはありませんか。

届け先の住所までは来た。でも、荷物を持って入る場所が分からない。正面玄関でいいのか、裏に搬入口があるのか。案内を読み直しても、はっきりしない。

担当者の電話番号は、スマホに入っている。

それでも、「これくらい、自分で分からないとだめかな」と手が止まる。

今日は、そんなときの話をさせてください。大きな事故や災害のときだけではなく、いつもの一日の中にある、小さな困りごとの話です。

分からないことより、聞けないことがしんどい

初めて行く場所なら、分からないことはあります。何度も通った届け先でも、いつもの入口が閉まっていたり、聞いていた話と違ったりすることはあるでしょう。

そのとき、「一度聞いてみよう」と思えればいい。

でも、前に電話したとき、ため息をつかれたことがある。最後まで話す前に「前にも言ったよね」と返されたことがある。もしそんな経験があれば、次の電話は重くなりますよね。

分からないことを解決したいだけなのに、相手の機嫌まで考えなければいけなくなる。

「忙しいところに電話した自分が悪かったのかな」

そうやって飲み込んだ質問は、相手には見えません。会社からは何も問題なく走っているように見えていても、車の中では、一人でずいぶん困っているかもしれない。

だから、連絡が来ないことだけを見て「順調なんだな」と決めつけたくないんです。

道や届け先への不安については、「道を覚えるのが苦手。そんな私でも配送の仕事はできますか?」でもお話ししました。覚える工夫と同じくらい、分からなくなったときに聞ける相手がいることも大切だと思っています。

「早く言ってよ」の前に、会社が考えたいこと

もちろん、遅れそうなときや、予定どおりに進まないときは、早めに知らせてもらえると助かります。届け先への連絡や、そのあとの段取りを考えられるからです。

ただ、ここは電話を受ける会社側も、自分たちのことを振り返らないといけません。

早く連絡してほしいと言いながら、いざ電話が来ると面倒そうにしていなかったか。

まだ事情を聞いていないのに、最初から本人の不注意だと決めつけていなかったか。

忙しい日には、声が短くなることもあると思います。電話の向こうの人にも、別の対応や、片づけたい仕事がある。それでも、受け取った側に残るのは、そのときの言い方です。

一度「何で今ごろ」と言われれば、次はもっと電話しにくくなるかもしれません。

会社としては、まず「今、どこで、何に困っているのか」を聞きたい。そして、その場でどうするかを一緒に考えたい。

確認が足りなかったところや、次から直したほうがいいところは、あとで話せます。困って電話してきた、その最初の一言で、次の相談まで閉じてしまわないようにしたいんです。

「何かあったら連絡してね」。この言葉を、言うだけで終わらせたくありません。

うまく説明できなくても、最初の一言は短くていい

電話をためらう理由が、「どう説明したらいいか分からない」だったら、最初から全部をきれいに話そうとしなくて大丈夫です。

例えば、車を安全な場所に停めてから、こんなふうに。

「〇〇の建物までは着いたんですが、搬入口が分からなくて止まっています。案内には裏口とあるんですが、入口が二つあります」

今いる場所と、何に困っているか。それが分かれば、相手も確認するところを絞れます。

時間のことなら、「次の届け先の約束の時間に、間に合わないかもしれません。今、〇〇まで来ています」と、分かっているところから伝える。

まだ到着時刻が読めないなら、「何分遅れるかは、まだ分かりません」でいいんです。焦って、守れるか分からない時刻を約束しなくてもいい。

聞いた内容に不安が残ったら、「では、ここで待っていればいいですか」と、次にすることを確かめてください。話が終わったあとに、また一人で悩まなくて済むように。

電話がつながらない場合の連絡先や、どのくらい待ったら別の担当者へ連絡するかは、仕事を始める前に聞いておくと安心です。現場で決められた連絡手順があれば、それも確認しておきましょう。

運転中に焦ってスマホを操作する必要はありません。まず安全に停車できる場所へ。連絡を急ぐあまり、あなたが危ない目にあっては困ります。

会社を選ぶとき、報酬の話と一緒に聞いてほしい

日給はいくらか。何件くらい回るのか。何時ごろ終わるのか。

仕事を選ぶなら、どれも気になりますよね。生活がかかっていますから、遠慮なく確かめてほしいです。

その話に、もう一つだけ加えてみてください。

「配送中に困ったら、誰に連絡すればいいですか。その人につながらないときは、どうすればいいですか」

「みんなでサポートします」という説明から、もう少し具体的なところへ進める質問です。朝早い仕事や夜の仕事なら、その時間にも連絡が取れるのか。会社と届け先、どちらへ先に連絡するのか。実際に走る自分を思い浮かべて聞いてみてください。

すぐに答えが出ないこともあるでしょう。その場で分からなければ、確認して返事をしてくれるか。こちらの質問を途中で切らずに聞いてくれるか。そんなやり取りも、判断の材料になると思います。

一度の面談ですべてが分かるわけではありません。それでも、自分が困ったときの話を、契約する前にしておく意味はあります。

会社とドライバーの関係については、「会社とドライバーは、上下の関係ではない。」という記事にも、私たちの考え方を書いています。こうした考えは、普段の電話一本の受け答えにも表れるものだと思います。

次の電話を、少しかけやすくしたい

先日、災害のときに仲間を支えられる会社でありたい、という話を書きました。

大変なときに頼ってもらうには、普段から、小さな困りごとを話せる関係でいたい。あの記事のあと、日々の仕事にもつながる話として伝えたいのが、このことです。

会社が、何でもすぐに解決できるわけではありません。確認に時間がかかることも、その場では答えが出ないこともあります。

それでも、連絡した人を困ったままにしないために、まず話を聞く。誰に確認するか、次にいつ連絡するかを決める。そういう一つひとつを大事にしたいです。

もし今、聞きたいことを飲み込みながら走っているなら、「自分はこの仕事に向いていないのかな」と結論を出す前に、相談できる相手や仕事の環境のことも考えてみてください。

一人で運転する時間が長い仕事だからこそ、電話の向こうに誰がいるかは、小さなことではありません。

オーシャンズの仕事が気になった方も、面談では遠慮なく、この話を聞いてください。「困ったとき、誰に電話できますか」と。こちらも、実際の仕事に沿ってお話ししたいと思っています。

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